Inkscapeにはフィルターという,とても個性的な機能があります.今回使用するフィルターは「リッジ > 屈折するジェルA」というものです.このフィルターをしようして,艶の質感の立体的なロゴを作成します.

リッジフィルターには7つの種類があります.

  1. つや消しリッジ
  2. ドラジェ
  3. 金属のリッジ
  4. 屈折するジェルA
  5. 屈折するジェルB
  6. 光る泡
  7. 薄い被膜

それぞれの効果によって見た目がどのように変化するのか,画像で確認してみてください.以下の画像の背景の市松模様は透明を意味しています.どの画像でも左側がフィルターの適用前で,右側がフィルターの適用後です.

リッジ01.png

↑ つや消しリッジでは,オブジェクトの輪郭が筋のように浮き上がる感じになります.浮き上がった筋にハイライトはなく,つや消しの質感です.

リッジ02.png

↑ ドラジェでは,オブジェクトが自身の輪郭をハイライトにして,輪郭の内外にボケるような感じになります.柔らかく光沢のある仕上がり感です.

La-Pone-Jordan-Almonds.jpg

 

【出典】 a href=”https://en.wikipedia.org/wiki/Drag%C3%A9e” target=”_blank”>Dragée – Wikipedia

 

ちなみにドラジェとは糖衣菓子のこと.キャンディやナッツに荒く糖衣を被せたものから,金平糖やゼリービーンズのようなものまで様々です.

リッジ03.png

↑ 金属のリッジでは,より固くて光沢のある質感の線を浮かび上がらせます.少しだけ輪郭の膨らみが起こります.

リッジ04.png

↑ 屈折するジェルAでは,滑らかで光沢のある質感が得られます.イメージとしては,立体的に表面が膨らんだ耐震ジェルマットのようなものでしょうか.

リッジ05.png

↑ 屈折するジェルBでは,同タイプAにはなかった右下のハイライトが追加されます.立体的に表面が膨らんだ耐震ジェルマットの中央部が凹んでいる,とイメージすると分かりやすいかもしれません.

リッジ06.png

↑ 光る泡では,素材の外部に光源があると言うよりも,むしろ素材そのものが発光しているかのような印象の光沢感を再現します.この「自身の発光感」が特徴のフィルターです.

リッジ07.png

↑ 薄い被膜では,梱包材のプチプチくんや,粉薬や錠剤のパッケージのようなものを作成できます,どちらも光沢感のある仕上がりなので,テカテカしたプラスチック素材を再現するのに適しています.


上記で見てきたように,フィルターの「リッジ」機能では7種類のどれを使用しても透過のある成果物が得られます.今回のチュートリアルでは背景に同じものを複製して重ね,上に乗ったオブジェクトだけにフィルターを適用することで,立体感がありながら透過しない成果物を得ています.

例えば下の画像は適用前のオブジェクトを複製して二重にし,上側のオブジェクトだけにフィルターを適用したときの例です.

リッジ07_alt.png

フィルターはそれぞれが個別に特徴的な機能を持っているため,一朝一夕にすべてを把握することは簡単ではないかもしれません.一つ一つ実際に使って,機能の特性を理解しながらデザインの引き出しに取り込んでいきましょう!

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