箱ひげ図で見る成長戦略

すみながめのYouTubeチャンネルに掲載しているInkscape解説動画それぞれについて views/day という統計量を計算し,その分布の箱ひげ図を描いてみました.この統計調査は2019年12月3日現在で公開されている132個の動画のデータに基づいています.

すみながめ 動画統計

views/day はその名のごとく「動画の再生回数を,その動画を公開している日数で割った値」です.つまり「1日の平均再生数」ですね.上のグラフは全体的な傾向についてとても雄弁に教えてくれます.例えば,悔しいことに半分以上の動画が1日1回以下しか再生されていないことも,このグラフからすぐに分かりますね…

指標
最大値7.78
第3 四分位数 \eq Q_3 \eq1.98
第2 四分位数 \eq Q_2 \eq (中央値)0.86
第1 四分位数 \eq Q_1 \eq0.48
最小値 (この動画)0.16

2020年の目標の1つは「views/day 底上げ計画」です.具体的には上記の中段の3つ (第1,2,3 四分位数.簡単に \eq Q_1, Q_2, Q_3 \eq とも書きます) の指標の値を増大させます.これら3つの指標, \eq Q_1, Q_2, Q_3 \eq の値の増加は「全ての動画がだいたい万遍なく見られている」を意味しており,そのような状態の実現を目指しているのです.

もう始まっている施策!

2020年の目標「全ての動画がだいたい万遍なく見てもらえるようにする!」に向けて,実は2019年10月から「views/day 底上げ計画」を始めています.その1つは動画のサムネイルの刷新です.

サムネイル更新のツイート

130個以上あるInkscapeの解説動画のサムネイルの刷新を,実は10月から進めていました.古い動画のサムネイルは少し野暮ったいこともあるので,より魅力的なサムネイルに刷新して多くの視聴者の関心を集められればと思っています.さらに2019年4月のリブランディングですみながめはロゴを更新したので,古いアイコンを新しいアイコンに取り替える意味もあります.

より魅力的な見た目に!

サムネイルの更新では Blender も活躍しています.2019年1月から初州はBlenderを練習していますが,まさかBlenderがサムネイルの刷新で役立つとは想定していませんでした.Blender のおかげで下の動画のような,立体的でクールなサムネイルを作ることができています.

Blender を使ったサムネイル

views/day 底上げの意図は?

この記事の冒頭に主要な5つの統計指標を載せましたね.その5つのうちのどれに注目するのかは重大な判断です.例えば一部の動画だけが飛び抜けて視聴されている状況を目指して,「 views/day の “最大値” を爆増させよう!」という目標の立て方も可能でしょう.しかしそれはすみがめの動画には適さない目標だと思います.

各動画の vpd

すみながめの Inkscape 解説動画は,どれも重要なテクニックを紹介する内容になっています (そうなるように努めています…!).その中の一部だけが重要で,他は重要ではないということはありません.どんなテクニックのチュートリアルも均等に普及させることが,すみながめの目指すことだと考えています.これが,初州が views/day の底上げを目指す理由です.

これまでの指標は廃止?

すみながめが動画の統計指標に注目して目標を立てるのは,これが初めてではありません.しかし「views/day 底上げ計画」では新しい指標 \eq Q_1, Q_2, Q_3 \eq を目標に設定し,これまで注目していた指標を使った目標管理は廃止します.

2018年7月の調査で算出した views/day対数正規分布に従っていることを発見して以来,これまでの目標管理では統計指標として標準偏差 \eq \sigma \eq と平均 \eq \mu \eq に注目していました.これら従来の指標を廃止する理由はかなり単純です.

対数正規分布にも見えるが…

実は,調査を重ねるうちに views/day が常に対数正規分布に従うわけではないと判明したのです.実際にシャピロ-ウィルク検定で確認すると,2019年12月3日の views/day の分布も対数正規分布に従っていません ( \eq p = 2.9^{-14} \ll \alpha = 0.05 \eq).そのため \eq \sigma \eq や \eq \mu \eq は実は指標として機能していなかったことが分かり,新しい基準が必要だと考えたのでした.

2018年と2019年を比較してみる

これまでの統計調査があまり役に立っていなかったことが分かったところで,改めて2018年末のデータにおける \eq Q_1, Q_2, Q_3 \eq を見てみましょう.下の画像に薄い灰色で書いた箱ひげ図は2018年12月31日に公開されていた99個の動画の views/day の分布です.

指標値 (2018/12/31)値 (2019/12/03)
最大値10.87.78
第3 四分位数 \eq Q_3 \eq1.821.98
第2 四分位数 \eq Q_2 \eq (中央値)0.880.86
第1 四分位数 \eq Q_1 \eq0.490.48
最小値0.180.16

公開されたばかりの動画の views/day は分母が小さいので大きな値になりやすく,5つの指標のうち「最大値」はそれほど深刻に捉える必要はありません.しかし最大値以外の4つの値はどれも2018年12月から2019年12月にかけてほとんど変化していないことが分かります.これはなかなか面白い事実です.

この事実からも「views/day 底上げ計画」の意図が読み取れるかもしれません.せっかく100個以上のInkscape解説動画を制作してきたのに,見られずに忘れられて死蔵と化している動画があるのです.これらの動画を掘り起こして呼び覚まし,きちんと視聴者にInkscapeのテクニックを伝えていく使命を果たさせることが「views/day 底上げ計画」の意図なのです!

2019年末もほぼ横ばい (微減…?)

\eq Q_1, Q_2, Q_3 \eq の値を具体的にどれくらい増加させることを目指すのかは,もう少し詳細に検証していきます.ここまで読んでいただいた方はきっとすみながめのファンだと思いますので,引き続きどうぞよろしくお願いしますね.

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