基本操作:ページグリッドでロゴ作成 #052
Inkscapeにはページグリッドという機能があり,これを活用すると幾何学的に整然としたイラストを簡単に掻くことができます.この機能を利用する方法をチュートリアルの動画で解説しました.
この動画では,グリッド機能を活用してロゴを作成していますが,最後の仕上げにおこなっている袋文字の作成のテクニックは重要です.Inkscapeでは袋文字を作成することができますが,その方法はあまり直感的ではないからです.この記事ではその方法を説明しましょう.
まず簡単に思いつくのは,Inkscapeで書き込んだテキストのストロークを設定することです.これをすることで簡単に袋文字を作ることができます.下のGIFアニメでは,画面下側のカラーパレットをShift+Clickすることでオブジェクトのストロークを設定しています.

しかしこの方法には問題があります.ストロークの幅 (袋文字の囲みの太さ) を大きくしてくと,元のテキスト (下のGIFアニメで言うと黒い部分) が飲み込まれてしまうのです.文字に太い輪郭を設定できないのは困った問題ですね.

この問題は,下に書くようなひと工夫することで解決することができます.
- テキストを入力する.フィルは好きな色を,ストロークの色をアンセットに設定
- テキストのクローンを作成して,クローンオブジェクトのストロークに好きな色を設定
- クローンオブジェクトを背面に移動
このようにすることで,袋文字の袋部分の幅を増やしても元のテキストが飲み込まれないようにすることができます.

またクローンの機能を利用しているので,あとからテキストを変更することも簡単です.
