Inkscapeの面白い機能の1つに星形ツールがあります.これは主に多角形と,多角形の辺の中点が内側に凹んだ星形を作図するためのツールです.単純な正多角形を作図するためにも使えますが,いくつかある設定項目をいじることでとても面白い図形を作成することができます.今回はその星形ツールと,エクステンション > パスから生成 > モーションを使用して,蜂の巣のイラストを作成します.

星形ツールにはいくつかの設定項目があります.まず作図したいシェイプの種類を選択します.選択できるシェイプは次の2種類です.

  • 星形
  • 多角形

星形01

多角形は比較的単純なシェイプで,動かすことのできるノードが1つあります (下の画像の左).星形は多角形よりも少し柔軟で,2つの動かせるノードを持っています (下の画像の右).

星形02.png

頂点のノードは図形の向きを指定するためのノードです.星形モード (つまり上の画像の右) で作成されたシェイプは多角形モードで作成されたシェイプと異なり,辺の中点にもう1つのノードを持っています.これを動かすことで,シェイプの頂点を歪ませて,星形を光芒・結晶・曼荼羅・雪切片・ヤマアラシのように変形させることができます.これらの複雑な幾何学模様は星形ツールの醍醐味でしょう.

An example image

 

星形ツールにはさらに3つの設定項目があります.Inkscapeの公式チュートリアルページに書かれている内容を簡単にまとめて記載します.

項目 意味
作図する多角形(または星形)の頂点の数を指定する.画面上部のコントロールバーの数値入力欄で値を指定する.
丸め シェイプの頂点に連続なベジエのハンドルを追加して,多角形(または星形)を丸める.具体的には接線と近接する多角形/星形の辺の長さの比.
ランダム化 多角形(または星形)を乱雑に歪ませる.

 

角の最小値は3,最大値は1024です.大きい値 (例えば200) を超える値を設定すると処理が重たくなりコンピュータが遅くなる恐れがあるので気を付けましょう.また,丸めを0.2から0.4までの間に設定すると普通に直感的な「シェイプの丸まり」を実現しますが,それ以外の値を入力すると予想外のシェイプが生み出されることを追記しておきます.下の画像はその例で,書かれている数値は丸めを表します.

An example image

 

ランダム化を設定した状態で,頂点ノードや辺上ノードを動かすとシェイプが振動します.ノードが動かされるたびに同程度のランダム度のシェイプを再生成しているからです.例えば以下の画像のシェイプのランダム化の値はどれも0.1ですが,どれも同じ形ではありません.

An example image


今回のチュートリアルでは星形ツールの多角形モードを,角を6にして使用しました.単純な正六角形を作図するにとどまりましたが,星形ツールの奥深さを味わうためにいろいろと試してみると良いでしょう.

広告