人工知能のアイコン作りで円整列テクニックを駆使 #043

人工知能という言葉は大変流行していますね.今回のチュートリアルでは「脳」のイラストと,「電子回路」のイラストを融合したような,いかにも人工知能を表現しそうなアイコンを作っていきます.これを作成する中で,ぜひとも気をつけたいポイントがあるので,この記事ではその点に注目して解説します.​

人工知能のアイコン作りで円整列テクニックを駆使

​次の2つのGIFアニメを見てみてください.緑色の円と,黄土色の長方形が重なっている状況で,「パス > 交差」を実行しています.2つの画像の見た目は全く同じに見えると思いますが,結果は以外なものになります.

1つめ (失敗例)
2つめ (成功例)

同じように見えるGIFアニメですが,1つ目では処理結果が消えてしまっているのに対して,2つ目では交差処理の結果が残っています.これは処理対象のオブジェクトが,実際には同じではなかったことに原因があります.

同じ見た目でも,内部データが違うことがある

実は1つめの例では「黄土色の長方形」と思っていたものは,実際には長方形のオブジェクトではなかったのです.幅1pxの太さを持つ,ストロークだったのです.上の画像では,黄土色の部分をノードツールで見てみたものです.1つめの黄土緯度の部分はノード2つで構成されているのに対して,2つめの黄土色の部分はノード4つで構成されています.

Inkscapeでは「見た目が同じなのに,実際の内部データは同じでない」ということがあります.まさに上に見た画像は「見た目が同じだけど内部データは異なる」ということの分かりやすい例でしょう.

円弧に沿った綺麗な切り抜き

今回のチュートリアルでは,黄土色の回路部品のオブジェクトを,円形の基板に沿わせて切り抜きたかったので,1つめの例のようにオブジェクトがまるごと消えてしまうようでは困ります.ストロークをパスに変換する作業は,動画の中の13:40で解説しています.これを実行しているから,上の画像のように,円形に綺麗に沿った切り抜きが上手く行くわけです.

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